鼻呼吸の重要性について ~その2~

連日梅雨空が続きますね、、、熱海においては甚大な土砂災害があった様子で、3年前の倉敷市真備を思い出してしまいます。被災された方々には心より哀悼の意を表します。

さて、前回から引き続き鼻呼吸の重要性について述べたいと思います。というのも、実は前回ご紹介したパトリック・マキューン氏の2Daysセミナーを受講してきました!このご時世なのでWebでのオンラインセミナーでありましたが、期待通りとても勉強になる内容でした^^

細かいところは割愛しますが、理科や生物学を思い出していただくと、体内の酸素を全身に運ぶのは血液中にあるヘモグロビンというタンパク質が担っていることを習ったと思います。呼吸することで、末梢の細胞で代謝されてできた二酸化炭素を肺胞で呼気中にリリースし、反対に吸気中の酸素を血中に取り込んで全身に送り届ける、というガス交換が行われています。

この際の原則として、血液中のヘモグロビンが輸送している酸素を末梢でリリースするためには、適度な二酸化炭素濃度維持されていないと放出されにくい、というものがあります。「ボーア効果」と呼ばれる原則で、たくさん呼吸して酸素を多く取り込んでも、体内の二酸化炭素濃度が低いと、結果として末梢では酸欠になりやすいのです。つまり、酸素を多く取り込むことよりも、二酸化炭素を必要以上吐き出さないことのほうが重要になります。酸素ばかりを吸入しても、期待されるほどヘモグロビンから末梢へ酸素が放出されないのです。

大きな早い呼吸、つまり口呼吸は、体内の二酸化炭素を排出しすぎてしまい、取り込む酸素が無駄になってしまうのです。酸素を多く取り込むのに、酸素が放出されないというのは私も違和感があったことですが、実際に血中酸素飽和度(SPO2)を測定しながら息止めを行ったり、反対に口で呼吸を行ったりすることで、自分自身の体で実体験して身をもって学びました。

そして、鼻で呼吸する癖をつけるトレーニングや、血中二酸化炭素分圧を増やすトレーニングなども学び、Buteyko呼吸法に触れることができました。実を言いますと、パトリック・マキューン氏の2Dayセミナーと並行して、BreathCoachという、同じくButeyko呼吸法をもとにした呼吸を改善して健康を維持するメソッドのセミナーも受講しておりまして、ここ1ヶ月は呼吸の勉強漬けの濃い日々を過ごしておりました (笑)

歯医者なのになぜ呼吸の勉強?と思われるかもしれませんが、これは以前からも述べているように、口呼吸が健康を害してしまうのに加え、歯並びを悪くしてしまう大きな要因の一つであるからです。鼻で呼吸する訓練をすることで、自然に鼻呼吸が獲得できれば歯並びや健康に有益なのです!

ちょっとわかりにくかったかもですが、やはり鼻で呼吸することが、とっても大事!ということだけでも覚えていただければよいかと思います^^