口を正しく育てる 口育 その3

関東では早々とさくらが咲いて、すっかり春めいていますね^^ でも寒の戻りで結構寒いですので、まだまだ油断せず寒さ対策してくださいね。(^^)

さて、口を正しく育てるシリーズの「口育」その3です。前回の「口育 その2」では、理想的な離乳食のあたえかたについてお伝えしましたが、今回はいよいよMFT「Myo-Functional Therapy」についてです。

英語を訳すと「口腔筋機能療法」となりますが、簡単に言うと「口腔周囲の筋肉のトレーニング」です。トレーニングといっても、一般的な筋トレとは異なり、大きな負荷を伴うものではありませんが、効果がすぐにあらわれるものでもありません。口腔周囲の筋肉は、太ももや上腕の筋肉(骨格筋)と異なり、とても厚みの薄い筋肉(表情筋)が複雑に入り組んでおり、少しのトレーニングではすぐに効果が表れにくい構造となっています。

前回の「口育 その2」では、上の唇が下におりて口が閉じるのを待ちましょう、という表現をしましたが、実は上唇を真下に下げる筋肉はありません。(上唇の真下は口があります。)複数の筋肉が協調して上唇を下方におろしています。その主体を担っているのが「口輪筋」という、口の周りをぐるっと取り囲む筋肉です。(図1)

(図1 グラフィックフェイスより参照)

上図のように、口を尖らせる(口をすぼませる)表情をすることで口輪筋が働き、結果として唇が閉じるように動きます。ですので、口呼吸があるケース(大人を含む)や、幼児期には『上唇を下す≒唇を尖らせる』ような動きを基本とした「口腔体操」をお勧めしています。色々ある口腔体操のなかでも、福岡県にある「みらいクリニック」の今井一彰先生御考案「あいうべ体操」はとても効果的で、幼稚園や小学校、さらには高齢者施設でも普及しているので、聞いたことがある方もいらしゃるのではないでしょうか?

あいうべ体操もMFTの1つで、口呼吸の改善にも効果があり、運動で例えるとラジオ体操や柔軟のような準備運動として1日30回を目安に毎日行うのが効果的です。それに加えて、リップトレーニングやブローイング、ガムトレーニング、ポッピング、サッキングなど、詳しくはまた後述しますが、舌や頬をよく動かす動きを取り入れたものがあります。いまご紹介したものは特に道具など不要の体操ですが、装置を用いたMFTもあります。いわゆる矯正装置を用いたもので、より効果的にMFTを行えるようなアプライアンス(装置)を口の中に装着する治療になります。医院によって異なりますが、治療に用いる装置代として費用がかかってきますし、やや複雑な装置ですので本人さんの協力が必須になります。

さて今回はここまでです。一番基礎的な「あいうべ体操」の名前だけでも憶えていただけたら幸いです。また口育シリーズは続きますので「口育 その4」を楽しみにお待ちくださいませ^^