口を正しく育てる「口育」その2

巷は卒業式シーズンですね。我がふるさと「岡山」には、都会では絶滅したと思われているイカした中学生らがまだ生存しています。詳しくは山陽新聞dijital(https://www.sanyonews.jp/article/879644)などをご参照ください(笑)

さて、正しい口腔機能発達を促す「口育」シリーズ1回目の続きです。前々回歯切れ悪く終わって「次回に続く」とかいいながら、前回うっかり普通に記事投稿してしまいました…。すいませんm(_ _)m

おさらいですが、正常な口腔機能発達を左右するのは「舌のポジション」で、なによりこれが重要です。通常ごっくんと嚥下(のみこみ)するときには、舌が上方に動くのですが、舌のポジションが悪い「低位舌」の子供の多くは、嚥下の際に舌が前方に出るようになってしまいます。舌を前方に出してごっくんするのは、乳児嚥下といって、乳児がお母さんの乳首をとらえて哺乳するときに行われる動作なんです。

乳児嚥下の残存はいろいろ複合的な要因があります。以前もブログに挙げましたが(https://www.taki-dc.com/blog/300)離乳食の与え方もひとつも要因になります。やや厳しい表現になりますが、こどもが欲しくもないのに親の手前勝手な都合で離乳食を与えるのは、いつも決まった時間にペットに餌をあげるのとなんら変わりありません。親に都合があるように、こどもにも都合があります。よほどでない限り栄養失調にはなりませんから、こどもの欲しがるタイミングで離乳食をあげて下さい。

そして離乳食の与え方ですが、スプーンで口の中にいれるときに、上の唇になすりつけるようにして与えると、上唇が下におりて唇を閉じてようとする成長を阻害してしまいます。下の唇にそっとスプーンを触れてあげて、こどもが自分で上唇をとじて捕食するのを待つのが理想と言えます。欲しがらないときはお腹が減っていないか、まだ離乳の時期ではない可能性もありますから、無理に続けず時間をおいてトライしてみるのもいいと思われます。

離乳食の中期~後期には、やはり下唇にスプーンで置いて、上唇がしっかりおりるのを待ち、唇が閉じてごっくんするのを促します。そして少しずつ形のある食材に形態を変えて構いませんが、大事なのが、前の段階に戻らずに、食材の硬さをあげることです。プリンやムースを多用しないように気を付けてもらい、この時期で一番重要なのが、決してストローを使用しないことです。マグマグもスパウトも厳禁です!100年前にはストローなんてありませんでしたが誰も困りませんでした。むしろ今現在ストローがあるせいで非常に困った事態になっています。(口腔機能発達にストローが悪影響というのは、まだ質の高いエビデンスはないようですが、乳幼児の成長発達をみていくと、とても理にかなっています。)ストローは極力使用せずに、コップ飲みの練習をしましょう。

もう卒乳して普通食を食べている場合は、さきほどど同じく、上の唇がちゃんと閉じるようにできていればどんどん手づかみ食べをさせてあげるのが、手と口の協調発達に繋がります。はじめのころはほとんどこぼしますから掃除が大変ですが、はじめから上手に食べれるわけがありませんので、日々練習していると思って、容認してあげてください。ストローは使用せず、コップ飲みを続けましょう。

さて、すっかり育児の話題になってしまいましたが、上記のような理想的な育児ができれば良いのですが、残念ながらすでに「低位舌」の状態になってしまっている場合は、MFT「Myo-Functional Therapy」を行い、口呼吸があれば鼻呼吸ができるようにしっかりと訓練を行います。詳しい訓練などは「口を正しく育てる 口育 その3」に続きます!