訪問歯科診療について 02

台風一過で過ごしやすくなるかと思いきや、蒸し暑さが尋常ではないですね、、、

さて、前回も挙げております「訪問歯科診療」の続きとなります。

訪問歯科診療が必要な高齢者や障害者の方は年々増加しています。しかし担い手が圧倒的に不足しているのが実情です。全国の歯科医院数およそ6万9000件のうち、訪問歯科診療を行っているのはおよそ1万4000件で、約20%の診療所が実施しているというデータがあります。(平成26年度 医療施設調査)

さらに公表されているデータでみていくと、全国の歯科医院の患者総数推計は1日約130万人(平成26年度 患者調査)ですので、およそ日本国民1億2600万人のなかの約1%の人が日々歯科医院を受診してることになります。また、訪問歯科診療を実施している歯科診療所では、ひと月約60件(平成26年度 医療施設調査)訪問歯科診療を実施しており、これに1万4000件の歯科医院数をかけると、ひと月で延べ約84万人に訪問歯科診療が行われていることになります。ウィークデー(ひと月22日診療)に診療していると考えると、1日平均で約3万8000件実施されているということが分かります。全国の患者総数推計による1日約130万人のうち、3.8万人が訪問歯科診療を享受できているという計算になります。

訪問歯科診療が必要な患者さんは、通院できないような状態であるという原則がありますので、便宜的に介護保険の要介護度3以上の人を対象者として考えると、およそ220万人(平成30年1月時点)の人が訪問歯科診療が必要な人と言えます。一般に訪問歯科診療が必要な患者さんはご自分でセルフケアが上手にできないため、毎月受診が必要な方がほとんどです。ひと月で220万人全員に実施されるのが理想ですが、現時点ではまだ84万人ですから、まだまだ充分に提供できていないのが現実です。

やはり訪問歯科診療を行う担い手が少ないのも原因の一つですが、歯科医院に通院される患者さんも多くいますから、歯科医師が1人しかいない医院では、訪問歯科診療へ出向く時間的余裕がほぼないと思われます。当院では院長も兄もおりますから、私が訪問歯科診療へ出向いても通院される患者さんにも診療が可能です。歯科業界の構造も段々と変わりつつありますが、1世代で終わってしまう医院さんが多く、親族以外への事業継承がほとんどないのも原因と思われます。

話がそれましたが、当院でもなるべくウィークデーには訪問歯科診療が実施できるようにシフトを組んでおりますので、今後益々増えるであろう訪問歯科診療の需要に備えております。また地域包括ケアシステムという、地域の医療従事者が一丸となって患者さんを診ていこうという取り組みにも参加しており、なるべく皆さまに充実した訪問歯科診療が提供できるように今後とも精進して参ります!