舌の重要な働き ~その1~

ようやく厳しい真夏の暑さからは解放されて、朝夕は涼しい風が感じられるようになってきましたね^^

これからは実りの秋、そして風邪が流行る冬へと季節は着実に進んでいきますが、我々歯科医療従事者も日々アップデートを重ねております。今回は、歯科のなかでもややテーマが広い「舌」について述べたいと思います。

まず、みなさまが「舌」もしくは「ベロ」と聞いて何が思い浮かぶでしょうか??

「べろべろば~」「あっかんべ~」など舌を出す動作でしょうか? はたまた「ペコちゃん」「照れ隠し」など表情を思い浮かべるでしょうか? 他には味覚を感じる、発音するなどの人間の五感に関することでしょうか? なかには「牛タン」など食材を思い浮かべる方もいるかもしれませんね(笑)

あっかんべぇしている女の子の画像

 

実は歯科医療の領域では「舌の働き」は以前から重要であるとされてきましたが、あまり舌の機能に着目した診療はされてきませんでした。もちろん以前から熱心に研究して診療される先生方もおられますが、ここ最近になってからというもの、特に海外から「低年齢の子供の、舌の機能と正常な発育」に関する様々な研究が発表されて、あらためて注目を集めております。

細かく述べると長くなりますし眠くなってしまいますので、何回かに分けて「舌の重要な働き」についてみなさまにシェアしたいと思います。

さて、舌と聞いて牛タンを思い浮かべた方もいらっしゃるかも知れませんが、牛タンのタンは英語で「Tongue」と表記します。Tongueは「舌」「言語」という意味合いがありますので、そのまま「牛のベロ」ということになります。牛タンは脂が少なく、しっかりとした肉質で人気があると思いますが、まさにその通りで、舌は筋肉の塊なんです。まずはこのことを覚えておいてください。【舌は筋肉の塊である

次に舌の起源について考えてみましょう。人体の発生から考えていくと、受精卵が細胞分裂を繰り返して胎児が形作られるわけですが、妊娠8週のころに舌の原型が形成されます。6~10週ころに口の原型が形成され、吸啜(哺乳する)・嚥下(飲み込む)などの反射が備わっていき、13~15週ころになると、生涯にわたって使われる全ての反射神経が発達していくと言われています。いきなり専門的な話で恐縮ですが、何が言いたいかといいますと、【舌は妊娠早期に形成され、長い時間をかけて胎内で訓練されて発達していく】ということです。

乳幼児専門の先生方によりますと、胎児は羊水の中で動きまわりますが、唇や口元に何かが触れることで反射で口を開けて舌を出したり引っ込めたりするそうです。産まれてからすぐに哺乳するために、胎児は産まれる前に訓練しているのだそうです。吸啜も嚥下も産まれてから訓練される機能ではありません。

ひとまずはこの2点をシェアしたいと思います。「舌の重要な働き」は長いボリュームになりそうなので、次回以降に続きます^^

舌を出して手鏡でチェックしている画像