歯科と全身の関わり その1

昨日の梅雨空から一転、晴天とまではいかないものの、暑すぎもせず過ごしやすい天気になりましたね。

さて、今回からしばらく 「歯科と全身の関わり」 についての情報を発信しようと思います。

 

まず生物の進化の話になりますが、口はもっとも原始的な器官のひとつです。ミジンコやミミズにも口がありますし、目が退化した深海魚にも口はありますよね。動物であれば口から栄養素を取り込んでエネルギー源とするというのは最も基本的な行動のひとつ。
その口に起こる種々のトラブルを扱うのが我々歯科医師の仕事になります。

当たり前ですが口から取り込んだ栄養素によって、我々の身体は構成されていますよね。

「よく咬んで食べなさい」

一昔前には当たり前のようにしつけられていたはずですが、現代の生活スタイルには必ずしも合致しなくなってきました。
仕事の合間にせわしなく飲むように食べる、というのは昔からあったかもですが、欧米食スタイルや外食がすっかり浸透し、「濃い味つけ」、「柔らかく加工された食材」、「日持ちするように添加された様々な薬品」、、、

非効率や不便を排除し、手間が省けて便利をうたった食品サービスがどんどん進化していきました。

しっかり咬まなくても食べれて、ちゃんと味がする。

文言だけ見れば良いように思えますが、食べるというプロセスを考えたときにはよろしくありません。
食べるプロセスはいくつかに分けられます。

まず「咀嚼(咬む)」という行動の前に、目の前のモノは食べ物かどうか認識する、という脳での作業が行われ、手や首、口もとを動かすような命令が伝わって、はじめて食べ物が口に運ばれます。
そして咀嚼(咬む)という行為はただ食べ物を細かく砕いてすりつぶすだけではなく、唾液と食べ物が混ざることで味を感じ、唾液に含まれる酵素で初期消化が始まり、ついには粥状になった食塊となって食道から胃へと輸送が促されます。

詳しく説明すると長くなってしまうので割愛しますが、以上のようなプロセスがあります。

しっかり咬まなくてもいいというのは、咬むことで分泌が促される「唾液」が少なくなってしまいます。
よく咬むことには「ひ」「み」「こ」「の」「は」「が」「いー」「ぜ」に冠した様々な作用があります。

 

あまり咬まずに食べるというのは、唾液の力が充分発揮されることなく胃に運ばれますから、満腹感が得られにくい、消化に悪い、言葉の発達が遅い、など様々な悪影響があると思われます。
(近年、舌が上手に使えない子供が増えており、幼少期の食べ方が影響していると言われています)

できれば食事の時間をしっかり確保して、テレビを見ながら、作業をしながらの「ながら食べ」ではなく、
しっかりよく咬んで食べれば、いままでの体調不良が改善するかもしれません。

たかが唾液ごとき、、、とあなどらず、だまされたと思って「よく咬んで」食べましょう!!

歯が痛くてよく咬めない人は、いますぐ歯科医院へ受診してくださいね(笑)